株価が大きく動く原因はなに?株価変動原因の事例集

2019-07-27株式

 株価は買いたいと思う投資家が売りたいと思う投資家よりも多ければ上昇し、反対に売りたいと思う投資家よりも買いたいと思う投資家が多ければ下降します。

 株価の変動の原因は非常に多くの要因が複雑に絡み合っていて、それらすべてを的確に把握することは難しいです。

 この記事では株価が大きく動く原因となるもの、その事例をまとめています。特に中長期投資では株価が大きく変動するのを何度も見かけることでしょう。そのため株価が大きく動いたときに、

この変動は大きすぎるからこのタイミングで売買しよう

もしくは

これだけの大きな事が起こったのにこれだけしか株価が変動しないのはおかしい

ということが経験的に判別できるようになればその後の投資で役に立つでしょう。

業績の変化

 まず最初に考えられるのは会社の業績です。会社の業績が株価を左右すると言っても過言ではありません。会社は四半期ごとに決算を報告し、そこで得た売上高や純利益などの情報によって株価が大きく変動します。

決算を報告する日は会社によって異なりますが、一般の投資家が知ることができます。好決算になりそうな会社の株は決算日になるよりも早い段階で株価が少しずつ上昇し、業績不振の会社の株は決算日になるよりも早い段階で株価が少しずつ下降します。

では株価が大きく変動する場合はどういった場合でしょうか?それは投資家の予想から外れた業績となった場合です。

業績不振になると思っていた会社の業績がそこまで悪いものではなかった

逆の場合として

好業績になると思っていた会社の業績がそこまで良いものではなかった

こういったときに株価が大きく変動する傾向があります。したがって、前年に比べて損失額が大きくなった、もしくは利益が少なくなったというような場合でも株価が大きく上昇することがあります。逆に前年に比べて利益が大きくなった、もしくは損失が少なくなったというような場合でも株価が大きく下降することもあります。

災害の影響

 突発的な大災害によって株価が大きく下降することがあります。記憶に新しいのは2011年に発生した東日本大震災です。地震が起きた3月11日は金曜日で14時46分に発生したためその日の取引はあと14分できる状態でした。地震が起きてからすぐに大量の株が売りに出され、土日を挟んで14日、15日だけで日経平均株価は1,600円以上も下降しました。

この地震により株価の下降が特に激しかったのは東京電力です。下のは東京電力の株価チャートです。

東京電力のチャート

このチャートからわかるように2011年3月に大きく下降しています。地震が起こる前は株価が2,000円以上ありましたが地震が起こって連日のストップ安により3月が終わる頃には株価が500円以下まで下降しています。

このように突発的な自然災害によって株価が大きく下降することがあります。理由としては自然災害が及ぼす会社の業績の悪化を懸念して、株が売られることにより株価が下降します。東京電力のようにここまで大きく暴落することは稀ですが、自然災害のリスクをよく考えて投資をしましょう。

自社株買い、公募増資

自社株買い」とは会社が発行している株式を買うことを言います。自社で十分な資金が調達できる場合、自分の会社の株を買い戻すことができます。自社株買いを行うと会社の価値そのものは変わりませんが、総発行株式数が少なくなるため1株の価値(EPS)が上がります。そのため会社が自社株買いを発表した際には株価が一時的に上昇することが多いです。

公募増資」とは一般の投資家に対し、新たに株式を発行し資金を調達することを言います。これにより、総発行株式数が増えるため1株あたりの株の価値が下がります。そのため一時的に株価が下降します。また増資で得た資金をうまく活用し、会社の収益を上げることができれば長期的には株価が上昇するでしょう。

国際情勢

 日本の株価は欧米を中心に他国で起こった出来事によって大きく株価が変動することがあります。一見、日本は関係ないように思えても、経済は世界の情勢と密接につながっています。

 2019年5月の日経平均株価の推移を見てみましょう。黒い線が5月の間を表していますが、チャートが示すように5月の間株価が下降していることがわかります。

このとき世界では何が起こったのでしょう?実は2019年5月はアメリカが中国製品に追加関税を引き上げるといった、アメリカと中国の貿易摩擦が激しくなり両国の関係の悪化によって、日本の株価の下降が起こっています。

 このように、株価は他国で起こったことにも大きく影響してきます。そのため中長期投資ではこういった国際情勢を見ることも必要とされます。

まとめ

 この記事では株価が大きく変動する要因として

  • 会社の業績
  • 災害の影響
  • 自社株買い、公募増資
  • 国際情勢

の4つを解説しました。この他にも株価が大きく変動する理由はたくさんあります。ときにはなぜ株価が大きく変動したのか原因がわからない場合もあります。大事なことは様々な状況に対し、会社の価値は変わってきます。その時の株価を見て「この株価は今の状況にふさわしいかどうか」を見極めていくことが大切です。

 もしこういった突発的なニュースによって大きな損失を出すのは嫌だ!という人はその日のうちに売買を成立させる投資スタイルであるデイトレードをオススメします。

2019-07-27

Posted by wis