株式投資にかかる税金について!基礎知識と節税方法を解説!
「株式投資の税金ってこんなにかかるの?」
実際に投資を行ってみると税金で結構高額な金額を払っているように感じるかもしれません。しかしあなたの払っている税金
実はもっと安くできますよ?
そこで、この記事では株式投資をする際にかかる税金について
- 株式投資にかかる税金に関する基礎知識
- 払う税金をなるべく少なくする方法
の2つを解説します。税金に関する基礎知識と応用方法を知ることで払う税金を少なくすることが可能になります。利益を最大のものにするためには節税対策は欠かせません。
株式投資にかかる税金
株式投資をするときには税金がかかります。税金は2019年6月現在、1年間の利益の20.315%です。会社員で働いている人は所得に応じて最大45%の所得税がかかりますが、株式投資ではどんなに稼いでも、税率は一定というメリットがあります。多く稼げば稼ぐほど会社員の方よりも払う税金という面ではメリットになります。
通常は1年間の利益を合算して計算するため、A株で20万円利益が出て、B株で10万円の損失を出したとすると、その年は10万円の利益となります。10万円の利益が出たのでその年の税金は20,315円となります。
納税をするためには通常、「確定申告」をする必要があります。確定申告とはその年の1月1日から12月31日までの収入・支出、家族構成、必要経費等を税務署に申告することをいいます。そのため手続きが非常に大変です。
株式投資においては証券口座を開設するときに特定口座を開設し源泉徴収ありで取引を行うことで確定申告をする必要がなくなります。自分で確定申告をするのが面倒に感じる方は特定口座・源泉徴収ありで取引をするといいでしょう。
特定口座の開設には『どうすれば株取引を始められる?必要な初期資金と証券口座開設』で説明していますのでこちらをご覧ください。
払う税金を少なくする方法
もしかしたらあなたは納税をするとき、必要以上に税金を払ってしまっていることがあります。確定申告は手続きが非常に大変ですが、確定申告を行うことで払う税金を少なくすることができる場合があります。そのいくつかの場合を見てみましょう。
特定口座・源泉徴収なしで取引をして自分で確定申告をする
先ほどA株で20万円利益が出て、B株で10万円の損失を出したとすると、その年は10万円の利益となるため、その年の税金は20,315円払えば良いことを説明しました。
特定口座・源泉徴収ありの場合は「利益を得た場合は20.315%を税金として自動的に徴収」し「損失が出た場合は税金を徴収しない」 という形で税金を徴収しています。
そのためこのケースだと特定口座・源泉徴収ありのときは
A株では200,000×0.20315=40,630円の徴収
B株では損失が出ているため0円の徴収
となりますので税金は40,630円払っていることになります。そのため確定申告をするときと比べると2倍の税金を払っているということになります。特に多くの資金で投資をすると払う税金も増えますので、投資に慣れてきてより多くの資金を動かすときには、面倒な手続きを行ってでも確定申告をするほうが良いでしょう。
源泉徴収ありで自動的に利益から税金を徴収されている場合でも、確定申告をすることで払いすぎた税金を取り戻すこともできます。
損失を翌年に繰り越し
「投資を初めて1年目は10万円の損失だったけれど、2年目は30万円の利益が出た」
こういった場合に確定申告をすることで1年目の損失を翌年に繰り越すことで2年目に払う損失を抑えることができます。
損失を翌年に繰り越さない場合は1年目は損失が出ているため税金を払わなくてよいが、2年目に30万円の利益が出ているため
300,000×0.20315=60,945円
でおよそ6万円の税金を2年目に払うことになります。ここで1年目の損失を翌年に繰り越すと
(-100,000+300,000)×0.20315=40,630
でおよそ4万円の税金を2年めに払うことになります。損失を繰り越さなかったときと比べるとおよそ2万円の節税ができているということがわかります。
損失の繰り越しは3年まで繰り越すことができます。国税庁ホームページの画像を参考に見ていきましょう。
損失を翌年に繰り越さなかった場合、3年間で130万円の利益が出ていることから3年間で
1,300,000×0.20315=264,095円
の税金を支払わなければなりませんが、3年間損失を翌年に繰り越すことによって課税対象が20万円になるため3年間で
200,000×0.20315=40,630円
の税金を払えばよいということになり20万円以上の節税になります。
NISA口座の利用
「NISA口座」とは5年間、毎年合計120万円の範囲で購入した株式等に税金がかからなくなる口座のことです。特に1回の売買で大きな利益が得られる中長期投資やIPOで利用されています。
120万円で買った株が150万円になったときに売ったら30万円が利益になり、その分の税金がかかりません。
デイトレードやスイングトレードで利用した場合、40万円の株の売買を行ったとすると、3回分だけが税金がかからなくなるので、1回の売買で大きな利益が得られないこれらのトレードではあまり恩恵が得られません。
またNISA口座は使わなかった分を翌年に繰り越すことができません。今年はNISA口座の120万円を使わなかったから来年は240万円使えるということではないことに注意しましょう。
NISA口座で得られた利益は確定申告をする必要がありません。そのため投資初心者でも気軽に使えるため毎年120万円分はNISA口座で取引を行いましょう。そうすることで5年で合計600万円の売買で得た利益に関して税金がかからなくなります。
まとめ
この記事では株式投資にかかる税金のことについて
- 株式投資にかかる税金は1年間の利益の20.315%である
- 自分で確定申告をすることで払う税金の額を抑えることができる場合がある
- NISA口座を使うと毎年合計120万円分の売買で得た利益に関して税金がかからない
ということを解説しました。最初のうちは特定口座・源泉徴収ありで投資するのは良いですが、使える資金が増えたときに税金を払う額が大きく異なってきます。そのため自分で確定申告をするのは節税のためにも良いでしょう。また確定申告は外国為替を代表とする株式以外の投資では、必須となっています。税金のことについて詳しく知っていると他の投資でも役に立つでしょう。