どうすれば株取引を始められる?注文を出して取引を行う方法
『どうすれば株取引を始められる?必要な初期資金と証券口座開設』では株取引をする際に必要な初期資金と証券口座開設の方法について説明しました。
ここでは実際に注文を出して取引を行う方法するにあたって
- 株取引の注文の種類
- 実際の注文の仕方
- 板情報の見方
について説明します。
株取引の注文の種類
株取引を始めるにあたって覚えるべき注文の種類は主に次の3つです。
- 成行注文
- 指値注文
- 逆指値注文
これらの注文を場合に応じて使い分けることが大切です。ではこの3つの注文について詳しく見ていきましょう!
成行注文
「成行注文」とは、株の売買を行うときに価格を指定せずに注文することです。成行の買い注文をするとそのときに出ている最も低い価格の株価で即座に注文が成立します。成行の売り注文の場合はそのときに出ている最も高い価格の株価で即座に注文が成立するということになります。
成行注文は取引が成立しやすいというメリットがある反面、日々の出来高が非常に少ない会社の株の取引を行う際には、想定外の高い株価で買い注文が成立してしまったり、逆に低い株価で売り注文が成立してしまう場合があります。
指値注文
成行注文に対して、株の売買を行うときに値段を指定して注文することを「指値注文」と言います。この売買注文は売買したい株の値段を指定してその株価になったら売買を成立させる方法です。
あなたが買いたい株の株価が1株500円でもう少し安くなってから買おうと考え、450円で買い注文を出したとします。もし株価が450円まで下がればその時点で450円で株を買うことができます。しかし、そのまま株価が上昇して600円、700円となった場合には取引は成立しません。
このように指値注文は自分の希望する値段で売買ができるというメリットがある反面、株価が希望した価格にならなければ取引が成立せず、売買のチャンスが失われてしまうというデメリットがあります。
逆指値注文
指値注文は買い注文の場合、その価格まで株価が下がったときに取引が成立し、売り注文の場合、その価格まで株価が上がったときに取引が成立しました。「逆指値注文」は買い注文の場合、その価格まで株価が上がったときに取引が成立し、売り注文の場合、その価格まで株価が下がったときに取引が成立します。
たとえばあなたが1株1,000円の株を保有しているとします。昼間は仕事で株価のチェックができず気が付いたら株価が暴落して1株800円になってしまった。このようなときに、1株900円で売りの逆指値注文を出すことで損をしてしまう額を抑えることができます。
逆指値注文は特に売り注文で多く使われます。損失を抑えるためには非常に有用な注文であるので正しく理解し、利用できるようにしましょう!
実際の注文の仕方
ネット証券での注文の出し方を説明します。実際に注文を出すには証券会社にログインして検索画面から注文したい会社の名前か「銘柄コード」と呼ばれる4桁の数字を入力して注文画面を表示させます。次の画像はSBI証券の注文画面です。
こちらの画面でヤフーの株を買いたい場合は「現物買」を、保有しているヤフーの株を売りたい場合は「現物売」クリックしてください。「信用買」と「信用売」に関しては「信用取引」と呼ばれる取引に使われる売買で新たに信用取引の口座を開設する必要があるためここでは気にしないでください。
現物買、現物売をクリックすると次の画面が表示されます。
ここでいくつ株を買うのか、注文方法はどれにするのかを選択して、取引パスワードを入力した後に「注文確認画面へ」をクリックします。
「預り区分」は口座を開設したときに一般口座と希望する方に税金の支払いを心配する必要がない特定口座を開設しました。 特定口座を開設した方は最初から特定口座で取引ができる「特定預り」が指定されていますのでここは変えないようにしましょう。
「注文確認画面へ」をクリックすると次のような確認画面が表示されます。
ここで現物買か、現物売か、売買する株数、注文方法、預り区分をチェックしてください。間違いがないことをチェックしたら「注文発注」をクリックしてください。
そうすると次の画面が表示され注文が完了します。
ここではSBI証券での注文の仕方について説明しましたがほかの証券会社でも大体同じようなやり方で注文ができます。また、取引ツールを使った注文や、スマートフォンアプリを使った注文もありますが基本は
- 注文したい会社を検索して注文画面を開く
- 売りか買いか、注文の方法、売買したい株数を指定する
- 取引パスワードを入力して注文を発注する
の3つで注文ができます。
板情報の見方
どの値段でどれくらいの数の注文が出されているのか、そういった情報を知るのに役立つのが「板情報」です。ネット証券の注文では板情報を見ることができ、板情報を見ることで株を売りたい人が多いのか買いたい人が多いのかを一目で確認することができます。
板情報は次のような形式で表されています。
この表は左側が売りの数量で右側が買いの数量です。また中央の数字は株価を表しています。赤い字の9,578円が一番高い買い注文で青い字の9,582円が一番安い売り注文です
このときに成行注文で100株買いの注文をしたとすると、9,582円で100株買います。また、9,577円と9,573円に10,000株以上の注文があることから、この株は買い手が多く「目先の株価は上がりそう」ということが予測できます。
もちろん板情報の注文数だけを見て注文の多いほうが必ず勝つというわけではありません。成行注文は取引時間中には表示されないため板情報では買いの注文が多くても、どんどん株価が下ってくるような場合もあります。
板情報はリアルタイムで買い注文と売り注文の数を把握することができます。そのため板情報は短期間の売買で非常に役に立つといえます。
特に1日内で取引を何度も行うデイトレードでこの板情報は良く利用されています。
まとめ
この記事では株式投資の始めるまでの注文の仕方として
- 注文の種類として、成行注文、指値注文、逆指値注文の3つがある
- 注文までの手順は注文画面を開き、売買の株数や注文方法の指定をして、取引パスワードを入力する
- 板情報を見ることでどの値段でどれくらいの数の注文が出されているかをある程度把握できる
ということを解説しました。これで株式投資のおおまかな流れはつかめたと思います。