初心者向け!株価チャートからわかる売買のタイミング
そのときの株価だけでは、株価が高いのか安いのかを判断することができません。株価チャートは過去の株価の動きを見ることができ、売買を行う上では必要不可欠です。この記事では
- 株価チャートの見方
- 株価チャートから売買のタイミングをどう見つけるか
について説明します。株価チャートを見て株の買い時、売り時を理解していきましょう!
株価チャート
「株価チャート」とは一定の期間の株価をグラフ化したものです。過去の株価の動きを見ることで今の株価が高いのか安いのかを判断する材料となります。株価チャートの基本となるものは「ローソク足」です。ローソク足は一定の期間の始値・終値・高値・安値を使用し、それをローソクの形で表しています。
始値:一定の期間で最初についた株価の値
終値:一定の期間で最後についた株価の値
高値:一定の期間のうち最も高い株価の値
安値:一定の期間のうち最も安い株価の値
左側の終値が始値よりも高い場合は、白(または赤)の色を使って表し、これを「陽線」と言います。それに対して右側の終値が始値よりも安い場合は、黒(または緑)の色を使って表し、これを「陰線」と言います 。また始値と終値でつくられたボックスをローソク足の「実体」、実体から高値までの線を「上ひげ」、実体から安値までの線を「下ひげ」と言います。
株価チャートはこのローソク足を並べたものとなっており、始値・終値・高値・安値が一目でわかるようになっています。
ローソク足の期間は投資のスタイルによって大きく変わってきます。たとえば1日のうちに何度も取引を行うデイトレードではローソク足の期間を1分や5分とすることが多いです。逆に年単位の長期投資ではローソク足の期間を1か月くらいにすることもあります。
ローソク足は短期投資・長期投資にかかわらず利用されています。また株式投資だけでなく「外貨取引(FX)」や「金投資」など様々な投資で現れますので、ローソク足について知っておけばほかの投資をする際にも役に立つでしょう。
ローソク足と投資のタイミング
ローソク足を見てどういう場合が買い時で、どういう場合が売り時なのかを判断することができます。代表的な売り買いのサインを見てみましょう!
買いのタイミング
株価が上昇に向かうようなローソク足の特徴についてを把握しましょう。特徴的なパターンがあるのでそれらを紹介します。
大陽線
「大陽線」とはほかの陽線に比べて明らかに大きい陽線のことです。この場合は終値が始値よりも非常に高い価格となっていることを表しています。そのため今後も株価が上昇する傾向が見られます。
その中でも左の図のような始値と安値、終値と高値が一致しているような大陽線は非常に強い買いのサインを表していますので、この陽線はチェックしておきましょう。
長い下ひげ
長い下ひげが現れた場合、期間内に株価が大きく下降したが、その後株価が持ち直したことを表しています。このときは陽線、陰線共に今後の株価は上昇すると考えられます。
特に下ひげが長く実体が短いローソク足ほど買いのサインが強いことを表しています。株価が下降中にこのローソク足が見られたらそこから株価が上昇し始めるということもあります。
売りのタイミング
次は株価が下降に向かうようなローソク足の特徴についてを把握しましょう。売りのタイミングは買いのタイミングよりも重要ですのでしっかりと覚えましょう!
大陰線
大陽線に対して「大陰線」とはほかの陰線に比べてあきらかに大きい陰線のことです。終値が始値よりも非常に安い価格となっていることを表しています。そのため今後も株価が下降する傾向が見られます。
その中でも左の図のような始値と高値、終値と安値が一致しているような大陰線は非常に強い売りのサインを表していますので、この陰線は大陽線とセットでチェックしておきましょう。
長い上ひげ
長い上ひげが現れた場合、期間内に株価が大きく上昇したが、その後株が多く売られ株価が下降したことを表しています。このときは陽線、陰線共に今後の株価は下降すると考えられます。
特に上ひげが長く実体が短いローソク足ほど売りのサインが強いことを表しています。株価が上昇中にこのローソク足が見られたらそこから株価が下降し始めるこもがあるのでこのローソク足を見たら早めに株を売るとよいでしょう。
十字線
十字線とは上ひげと下ひげが同じくらいで始値と終値が同じであるようなローソク足のことです。十字線は買いと売りが拮抗しており、現れた位置によって買いか売りかが異なります。
十字線は相場の転換を表しており、株価が安いときに現れたら買いのサインとなり、株価が高いときに現れたら売りのサインとなります。上ひげと下ひげが長いほど、大きな相場の転換となることがあるので、十字線には注意しましょう。
以上が基本的なローソク足を用いた売買のタイミングの判断の仕方となります。今回はローソク足1本で売買のタイミングを判断しましたが、2本や3本のローソク足を使って売買の判断を行うものも数多くあります。
まとめ
ここでは株価チャートの見方の基本として
- 株価チャートはローソク足を並べたもので過去の株価の情報を把握できる
- ローソク足は一定の期間の始値・終値・高値・安値をローソクの形で表したものである
- 相場の変化はローソク足によってある程度判断できる
ということを説明しました。次の記事では株価の変化を捉えるうえで重要な移動平均線を用いた株の売買のタイミングについて解説します。