株主優待の狙い方!つなぎ売りによるリスク回避手法!
株式投資の魅力の1つとして会社から自社製品やQUOカードなどがもらえる株主優待があります。
しかし株主優待を狙って投資を行うと
株主優待を狙って投資をする人の心理を逆手に投資をする
という方も多く結果的に株主優待はもらえたが、それ以上の損失を出してしまったということがよくあります。
この記事では株主優待に関して
- 株主優待はどのようにすればもらえるのか
- 効率的に株主優待を貰う方法はなにか
について解説していきます。
株主優待のもらい方
株主優待は特定の日に株を保有していると、会社から自社製品やQUOカードなど様々なものが保有している株数に応じてもらうことができます。
重要なことは特定の日に株を保有していると優待をもらえるという点で、何年も株を保有する必要はありません。
会社によっては例えば
3年以上株を保有している株主に自社製品の優待券を渡す
のような保有期間を指定している会社もありますが、株主優待を提供している会社は1,400社以上にもなるので、様々な会社を選ぶことができます。
では特定の日とはいつなのでしょうか?これは会社によって異なります。Yahooファイナンスで各会社の権利確定月を確認することができます。Yahooファイナンスの各会社のページから株主優待をクリックしてください。
株主優待をクリックすると次のように株主優待の内容、権利確定月などの情報を見ることができます。オリエンタルランドは東京ディズニーリゾートの運営をする事業持株会社で優待内容もそれに沿った内容となっています。
ここで権利確定月を見てみると3月末日と9月末日と書かれています。この場合、権利確定日は9月30日です。もし9月に優待を狙う場合、いつに株を保有していればよいのでしょうか?
答えは権利確定日の2営業日前です。9月30日に株を購入しても株主優待はもらえません。
なお、2019年7月16日から株取引のルールが変更されて権利付き最終日は権利確定日の3日前から2日前に変更されています。以前から株主優待を目当てに取引を行っている人はこの変更に十分中止しましょう。
さて2019年9月のカレンダーを例に確認してみましょう。
2019年9月のカレンダーでは権利確定日の9月30日が月曜日です。土日祝日は営業日ではないので2営業日前は9月26日の木曜日になります。つまり9月26日の営業終了時点で株を保有していれば、株主優待をもらうことができます。
極端な話、9月26日に株を買って9月27日に株を売ったとしても、株主優待をもらうことができるので9月27日には売りの注文が多くなることが予想されます。
効率的に株主優待を貰う方法
先ほどの例で、権利付き最終日に株を買い、翌日の権利落ち日に株を売ったとしても株主優待をもらうことができることを解説しました。そのため権利落ち日には売り注文が殺到し、株価が大幅に下降することがあります。
そのため結果として
株主優待をもらうことができたが、それ以上に損失を出してしまった
というようなことに成りかねません。もし中長期投資をしているのであれば、このようなことは気にする必要はありませんが、短期的な株の保有で効率的に株主優待を貰うためにはどうすればよいのでしょうか。
その答えが「つなぎ売りです」。つなぎ売りは現物取引で株を購入するのと同時に、それと同じ株数を信用売りすることを言います。そうすることによって権利落ち日に株価が下降しても、信用売りした株は利益を得ることができるので、リスクを抑えることができます。
つなぎ売りで注意する点は手数料と逆日歩です。現物買いと信用売りの手数料がかかるのでその手数料が株主優待の割にあっているかを確認する必要があります。
また権利落ち日に利益を得るためにその前日から信用売りの注文が多くなる傾向があります。そのためつなぎ売りのために信用売りをしたが、逆日歩が発生して思わぬ手数料が発生してしまったということが起こりえます。
逆日歩に関してはコチラ→『制度信用取引と一般信用取引の違い』
まとめ
この記事では株主優待のもらい方について
- 株主優待は権利確定日の2営業前の営業終了時点で株を保有するともらえる
- 権利落ち日には売り注文が殺到して株価が大きく下降することがある
- つなぎ売りをすることによってリスクを抑えつつ、株主優待をもらうことができる
ということについて解説しました。つなぎ売りを利用することで、いくつもの株主優待を手に入れるチャンスです。優待利回りの高い株もあるので是非チャレンジしてはいかがでしょうか?